電気自動車やプラグインハイブリッド車を買うときにCEV補助金(クリーンエネルギー自動車導入促進補助金)を利用した方が、その車を手放そうとして不安になるのが「補助金を返さないといけないのでは」という点です。実際、補助金を受けた車には処分制限期間が定められており、その期間内に売却する場合は事前の手続きが必要になります。この記事では、次世代自動車振興センターが公表している内容をもとに、売る前に知っておきたい手続きの流れと注意点を整理します。
補助金を受けた車には「処分制限期間」がある
CEV補助金の交付を受けた車両は、制度上「取得財産等」として扱われます。次世代自動車振興センターの案内によると、この取得財産等を処分制限期間内に処分する場合には、処分する前に財産処分承認手続きが必要とされています。ここでいう処分には、売却だけでなく廃棄や名義変更も含まれます。
つまり、買取店に査定してもらって契約する、という通常の流れの前に、センターへの手続きというもうひとつの段取りが挟まるということです。知らないまま進めてしまうと後で困ることになるので、売却を考え始めた時点で自分の車が対象かどうかを確かめておくのが安心です。
期間内に承認なしで手放すとどうなる
無届で処分した場合
センターは、補助金を交付した車両の保有状況を定期的に調査していると案内しています。そのうえで、センターの承認を得ずに処分制限期間内に財産処分を行ったことが判明した場合は、補助金の全額の返納を求めることがあるとされています。手続きを飛ばすリスクは小さくありません。
返納が必要にならないケースもある
一方で、天災等により走行不能となり抹消処分した場合、過失の無い事故により走行不能となり抹消処分した場合、その他センターが特に認める場合については、本人の責めに帰さないやむを得ない事由によるものとして補助金の返納は必要ないと案内されています。ただしこの場合も、財産処分承認申請書を提出して承認を得る必要はあるとされています。
財産処分手続きの流れ
センターが示している手続きは、大きく四つのステップに分かれます。郵送でのやり取りが中心になるため、全体として時間がかかる点をあらかじめ見込んでおいてください。
財産処分承認申請書を提出する
処分する前に、必ずセンターへ財産処分承認申請書を提出します。この様式は補助金を受けた年度によって異なると案内されているため、自分がどの年度の補助金を受けたかを確認したうえで、該当する様式を使う必要があります。
承認通知書が届く
センターが処分内容を確認すると、財産処分承認通知書が発送されます。このとき、処分後に返送する財産処分報告書の記入用紙も同封されると案内されています。
車両を処分して報告書を出す
承認を受けたうえで車両を処分し、その処分内容を財産処分報告書に記入して提出します。買取店への引き渡しがこの段階にあたります。
補助金返納額のお知らせが届く
報告書に記載された処分内容にもとづいて補助金返納額が算定され、返納額と返納期限を記載した「補助金返納額のお知らせ」が送付されると案内されています。
自分の車の処分制限期間を調べるには
処分制限期間の長さは、車種の区分や補助金を受けた年度によって定められています。一律ではないため、この記事で年数を断定することは避けます。確実なのは、手元にある交付決定通知書などの書類を確認すること、そして次世代自動車振興センターの公式サイトで自分が受けた年度の案内を見ることです。
書類が見当たらない場合や判断に迷う場合は、センターに直接問い合わせるのが確実です。売却の予定日が決まっているなら、なるべく早い段階で確認しておきましょう。
※記載の制度・手続きは2026年9月時点で次世代自動車振興センターの公式サイトに掲載されていた内容です。最新の情報は公式サイトをご確認ください。
買取店に伝えておきたいこと
査定を申し込む段階で、補助金を受けた車であること、処分制限期間内である可能性があることを伝えておくと話が早く進みます。電気自動車やプラグインハイブリッド車の取り扱いに慣れている店舗であれば、こうしたケースの経験があることも少なくありません。
また、センターへの手続きが完了するまで引き渡せない事情がある場合は、その旨も早めに共有しておいてください。契約から引き渡しまでの日程を無理なく組めるかどうかは、事前の情報共有で大きく変わります。
※査定額は一般的な目安であり、実際の査定額は車種・年式・走行距離・時期・業者により異なります。電気自動車の場合は駆動用バッテリーの状態も見られます。詳しくはハイブリッド車・電気自動車を売る前に確認すること|駆動用バッテリーと査定の考え方をご覧ください。
買い替えを考えている場合の注意点
センターは、処分制限期間内にある車両を処分して新たに補助対象車両を購入する場合、処分した車両の補助金返納が完了するまで、新たな車両への補助金は交付できないと案内しています。次の車でも補助金を使うつもりなら、返納の完了時期が次の申請に影響することを頭に入れておいてください。
売却と購入のタイミングをどう組むかは、売る前の準備全体にかかわる話です。段取りの基本は車を売る前の準備|査定前にやっておきたいことリストにまとめています。リース契約や残価設定ローンを併用している場合は、残価設定ローン・カーリースの車は売れる?途中で手放すときの手順と注意点もあわせて確認しておくと安心です。
よくある質問
処分制限期間を過ぎていれば普通に売れますか
期間を過ぎていれば、財産処分の手続きは不要という整理になります。ただし自分の期間がいつまでなのかは、交付決定通知書や公式サイトで必ず確認してください。思い込みで進めるのが一番危険です。
手続きにはどれくらい時間がかかりますか
センターは、財産処分手続きの開始から完了までは期間を要するため早めの手続きをお願いしますと案内しています。具体的な日数は状況によって変わるため、余裕をもったスケジュールを組んでおくことをおすすめします。
申請書はどこに出せばよいですか
センターの案内では、申請書は指定の送付先へ郵送することとされ、持ち込みによる書類受付はいたしませんと明記されています。到着状況を確認したい場合は、追跡可能な郵送方法の利用がすすめられています。
もっと詳しく比較したい方は 車買取サイト比較 もどうぞ。
まとめ
CEV補助金を受けた車を手放すときは、査定の前に処分制限期間の確認という工程が加わります。期間内であれば、処分する前に財産処分承認申請を出し、承認を受けてから引き渡すという順番を守ることが大切です。承認を得ずに処分した場合は全額の返納を求められることがあると案内されています。手続き自体は書類を順に出していくものなので、早めに動き出せば落ち着いて進められます。
本記事は各サービス公式サイトの公表情報にもとづいて作成しています。内容は変更される場合があるため、最新情報は各公式サイトをご確認ください。売却額・査定額・連絡回数などの結果を保証するものではありません。

