買取店との契約が進むと、委任状と譲渡証明書という書類が出てきます。多くの場合、買取店側が用意して「ここに実印をお願いします」と案内されるため、内容をよく読まないまま押してしまいがちです。
けれども、この2つは所有権の移転に直結する重要な書類です。何のための書類なのかを理解しておけば、押す前に何を確認すべきかが自然と見えてきます。むずかしい話ではないので、順番に見ていきましょう。
譲渡証明書とはどんな書類か
譲渡証明書は、車の所有権を誰から誰へ渡したかを証明する書類です。売る側と買う側の氏名・住所、車台番号、車の型式などを記載し、売る側が実印を押します。名義変更の手続きにおいて、所有権が正当に移ったことを示す根拠になります。
つまり、この書類に押印するということは「この車を手放します」という意思表示そのものです。金額や引き渡し条件に納得できていない段階で押すものではない、と考えてください。
委任状とはどんな書類か
委任状は、名義変更などの手続きを自分の代わりに誰かへ任せるための書類です。運輸支局での手続きを買取店が代行するのが一般的なため、その権限を委ねる目的で作成されます。こちらも売る側が実印を押します。
自分で運輸支局に出向いて手続きするのであれば委任状は不要ですが、現実にはほとんどの方が買取店に任せます。手続き全体の流れは車の名義変更の手続きと必要書類にまとめています。
署名・押印の前に確認したいこと
車台番号と車の情報が合っているか
車検証を横に置いて、車台番号・型式・登録番号が一致しているかを確認してください。買取店が記入している場合でも、誤記がないかを自分の目で見ておくと安心です。
日付や譲渡先が空欄になっていないか
空欄のまま押印を求められることがあります。実務上そうした運用が存在するのは事実ですが、後から意図しない内容を書き込まれる余地が残ります。何のための空欄なのかを説明してもらい、納得できなければ埋めてもらってから押すのが安全です。
白紙委任状を求められたときの考え方
「日付だけ後で入れます」「譲渡先は決まってから書きます」といった説明を受けることがあります。悪意があるとは限らず、実務の都合であることも多いのですが、リスクがゼロではないことは知っておいてください。
気になる場合は、理由を聞いたうえで、書類のコピーを手元に残しておくという方法もあります。契約書のどこを見るべきかについては車買取の契約書はどこを見る?もあわせてご確認ください。
軽自動車の場合はどう違うか
軽自動車は登録制度が異なるため、譲渡証明書や委任状ではなく「申請依頼書」という書類を使うのが一般的です。押印も実印ではなく認印で足りるとされています。
必要な書類が少ないぶん手続きは簡単ですが、所有権が移るという意味は変わりません。書類の名前が違うだけで、確認すべきポイントは同じだと考えてください。
書類を渡したあとの流れ
書類が買取店に渡ると、運輸支局での名義変更手続きが進みます。手続きが完了するまでには一定の期間がかかり、その間は名義がまだ自分のままという状態が続きます。
名義変更が完了したかどうかは、後から確認できます。自動車税の通知が翌年も自分に届くようなことがあれば、手続きが済んでいない可能性があるため、買取店に問い合わせてください。
書類の受け渡しはいつ行うのが一般的か
多くの場合、査定額に合意して契約を結ぶ段階で書類の記入と押印を行います。査定を受けただけの段階で実印を求められることは通常ありません。もしその時点で押印を促された場合は、なぜ必要なのかを確認してください。
引き渡しの当日にまとめて対応するケースもあります。いずれにしても、金額や引き渡し日、入金の時期といった条件が確定してから書類を出すのが自然な流れです。入金までの流れは車買取の入金はいつ?をご覧ください。
よくある質問
譲渡証明書は自分で用意する必要がありますか?
買取店が用意することが一般的です。用紙は国土交通省のWebサイトなどでも入手できますが、通常は自分で準備する場面は多くありません。
押印を求められた書類の控えはもらえますか?
依頼すれば応じてもらえることが多いです。手元に残しておくと、後から内容を確認したいときに役立ちます。
実印ではなく認印でもよいですか?
普通車の譲渡証明書と委任状は実印が必要とされます。軽自動車の申請依頼書は認印で足りるのが一般的です。
内容を訂正したいときはどうしますか?
訂正の方法は書類によって異なります。自己判断で書き直さず、買取店に確認してから対応してください。
もっと詳しく比較したい方は 車買取サイト比較 もどうぞ。
まとめ
譲渡証明書は所有権を渡したことを証明する書類、委任状は手続きを任せるための書類です。どちらも実印を使う重要な書類なので、押す前に車台番号と空欄の有無を確認する習慣をつけておきましょう。
わからないことはその場で聞いて構いません。説明を求めることは失礼ではなく、双方にとって手続きを正確に進めるために必要なやり取りです。
本記事は各サービス公式サイトの公表情報にもとづいて作成しています。内容は変更される場合があるため、最新情報は各公式サイトをご確認ください。売却額・査定額・連絡回数などの結果を保証するものではありません。

