エンジンがかからない、車検が切れていて公道を走れない、事故で自走できない。こうした状態の車を前にして、「そもそも引き取ってもらえるのだろうか」「レッカー代を請求されるのでは」と心配になる方は多いと思います。
動かない車、いわゆる不動車でも、引き取ってもらえるケースはあります。この記事では、不動車の引き取りがどう扱われるのか、レッカー費用の考え方、依頼先の選び方を順に整理します。金額を保証するものではありませんが、判断の材料にしてください。
「不動車」と呼ばれる状態はいろいろある
ひとくちに動かない車と言っても、状況はさまざまです。バッテリー上がりのように比較的軽いものから、エンジンやミッションの故障、事故による損傷、車検切れで公道を走れないだけ、というケースまで幅があります。
依頼するときは、この「なぜ動かないのか」をできるだけ具体的に伝えることが大切です。バッテリー上がりなのか、キーを回しても反応がないのか。状態によって必要な機材も費用も変わるため、伝え方ひとつで見積もりの精度が変わります。
不動車でも値段がつくことがある理由
走らない車に値段がつくのは不思議に感じるかもしれませんが、車には走行機能とは別の価値があります。エンジンやミッション以外の部品、たとえばドアやライト、内装、ホイールなどは、それ自体が中古部品として需要を持ちます。
また、国内では価値が低いとされる年式や走行距離の車でも、海外では需要があるとされる場合があります。このあたりは 10年落ち・低年式の車は売れる?古い車の査定の見られ方と売却先の選び方 でも触れています。
ただし、すべての不動車に値段がつくわけではありません。損傷の程度や車種によっては、引き取り自体に費用がかかることもあります。期待しすぎず、かといって最初から諦めず、という距離感で相談してみるのがよさそうです。
レッカー費用は誰が負担する?
動かない車を運ぶには、レッカー車や積載車が必要です。この費用を誰が負担するかは、依頼先によって扱いが分かれます。「引き取り無料」とうたっている業者もあれば、距離や車の状態に応じて実費を求める業者もあります。
確認しておきたいのは、「無料」の範囲です。一定距離までは無料でそれ以上は加算される、地下駐車場や狭い道は別料金、といった条件がついていることがあります。見積もりの段階で、最終的に自分が支払う額、あるいは受け取る額を数字で確認してください。
依頼先はどこがある?
不動車の引き取りを扱っているのは、廃車専門の業者、事故車や不動車を扱う買取店、地域の解体業者、そして一般の中古車買取店などです。それぞれ得意分野が違うため、一社の回答だけで決めないほうが選択肢は広がります。
とくに、事故車や過走行車を専門的に扱う業者は、一般の買取店では値がつかない車に金額を出すことがあります。事故車の扱いについては 事故車・修復歴車は売れる?査定への影響と売り方 をご覧ください。業者ごとの違いは 車買取業者の選び方|大手・地域密着店・一括査定の違いと失敗しないための基準 にまとめています。
依頼前にそろえておきたいもの
話がスムーズに進むよう、車検証、車のキー、そして所有者の確認ができる書類を手元に用意しておきましょう。車検証の所有者欄がローン会社などになっている場合は、先にその会社への確認が必要になります。
また、車の状態が分かる写真を数枚撮っておくと、電話やメールでの相談が具体的になります。全体像、動かなくなった箇所、メーターの走行距離あたりを押さえておくと十分です。
トラブルを避けるための確認点
契約前に、引き取り日時、費用の総額、廃車手続きを誰が行うか、還付金の扱い、そして手続き完了の証明書をいつ受け取れるかを確認しておきましょう。口頭だけでなく書面に残してもらうのが安心です。
とくに、引き取った後に「追加費用が必要になった」と言われるケースを避けるため、追加費用が発生する条件を先に聞いておくことをおすすめします。
よくある質問
車検が切れている車は自分で運べますか?
車検切れの車を公道で走らせることはできません。仮ナンバーの取得など所定の手続きを踏むか、積載車で運んでもらう必要があります。無理に動かそうとせず、依頼先に相談してください。
鍵をなくした車でも引き取ってもらえますか?
対応できる業者もありますが、条件は分かれます。鍵がない旨を最初に伝えたうえで、追加費用の有無を確認しておくと行き違いが減ります。
立ち会いは必要ですか?
所有者の確認や書類の受け渡しがあるため、立ち会いを求められることが多いようです。難しい場合は、代理人による対応が可能か事前に相談してみてください。
マンションの駐車場からでも引き取れますか?
車路の幅や高さ制限によっては、通常の積載車が入れないことがあります。駐車場の状況を先に伝えておくと、当日に作業できないという事態を避けやすくなります。
エンジンがかからないだけで、自走できる可能性が残っている場合もあります。判断の手順はしばらく乗っていない車を売る前にやること|バッテリー・タイヤ・車検の確認手順でくわしく整理していますので、引き取りを依頼する前に一度ご確認ください。
もっと詳しく比較したい方は 車買取サイト比較 もどうぞ。
まとめ
動かない車でも、引き取ってもらえる可能性は十分にあります。値段がつくかどうかは車の状態次第ですが、部品としての価値や海外需要によって、思わぬ金額が出ることもあります。
大切なのは、レッカー費用を含めた「最終的な収支」を確認することと、一社だけで決めないことです。状態を正直に伝えたうえで、複数の窓口に相談してみてください。
本記事は各サービス公式サイトの公表情報にもとづいて作成しています。内容は変更される場合があるため、最新情報は各公式サイトをご確認ください。売却額・査定額・連絡回数などの結果を保証するものではありません。

